2020年9月17日(木)から10月20日(火)に開催されたJSA/WAO Joint Congress 2020 (第69回日本アレルギー学会学術大会) にて、弊社と麻布大学との共同研究である“New dot-blot methods for evaluating the effect of inactivators on mite and Japanese cedar pollen allergens”を発表いたしました。
この研究は下記の先生方との共同研究です。
麻布大学教授 阪口雅弘教授、内山純平講師
理化学研究所 生命医科学研究センター 水上圭二郎研究員
- 発表内容
抄録はこちらをご覧ください。
本研究では、免疫染色とタンパク質染色を組み合わせたドットブロット法を用いることで、不活化剤のアレルゲンに対する効果の評価を行いました。
・ドットブロット法の流れ
ドットブロット法では、まず2枚のPVDF膜にアレルゲンを固定化します。その後、PVDF膜を変性剤と反応させます。反応が終わったら、1枚はアレルゲンに特異的な抗体を用いて免疫染色を行いアレルゲンの活性を検出し、もう1枚は金染色でタンパク質を検出します。
・ドットブロットの結果
スギアレルゲン(Cry j 1)を用いたドットブロットの結果です。免疫染色を行うと不活化剤の種類によってアレルゲンの検出に差が出る一方、金染色は変性剤の有無や種類にかかわらずタンパク質を検出できました。これは、膜からアレルゲンが除去されたのではなく、不活化剤によってアレルゲンが不活化されたと考えられます。